【ゲームシナリオを書こう~裏側SP~】前編 #ゲームシナリオ
6/7(土)於:阿佐ヶ谷ロフトA
【ゲームシナリオを書こう~裏側SP!~】と題し、青弓社『ゲームシナリオを書こう!』の編著者:川上大典(たいてん)さん、著者:鈴木理香さん、笹成稀多郎さん、門(もんがまえ)司さん、米光一成さんが、制作秘話やシナリオ作成のイロハを語るトークイベントに行ってきました。
登壇者全員の自己紹介の後、初めにお話をされたのは、編著者の川上さん。
ゲームシナリオに大切な
ものは
◎実験性
◎文学、映画(とにかくたくさん見聞きして、演出法を学ぶ)
◎粋なセリフ
だそうで、『ONE~輝く季節へ~』制作の98年当時は、「心理」が時代のキーワードになっていたそう。(後述する米光さんのお話には、フロイトも出てきます。)
ランボー(マッチョじゃない方=詩人)の『永遠』や、村上春樹『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の影響を受け、「永遠」や「日常(この世界)と非日常」を意識したそうです。
実験性といったところでは、ゲームのキャラクターが障がい者であるという設定であったり。
これは北野武『あの夏、いちばん静かな海』の影響だとか。
ONEのキャッチコピー「心に届く」は、筒井康隆『家族八景』の七瀬(テレパス)の影響もあり、目に見えるものだけが正しいわけじゃないという、純愛への伏線にもなっています。
他の登壇者の方も仰っていましたが、参考になる面白い本や映画をたくさん読んで、観て、学びましょうと。
それが→「粋なセリフ」にもつながるわけで。
また、文学や映画では表現が難しい構造、ループもの(同じ場面・展開を繰り返す)なんかはゲームシステムが得意な分野なので、そういったシステムを活かそうということも仰ってましたね。
続いて二人目の門さん
大事なのは模倣(まねぶ)すること。 その上で、何がよくて何が悪いのか、面白いものとそうでないものを判別すること。
そして、ゲームシナリオ(あるいは企画書)を担当者に読んでもらうためにはどうすればいいか?
家が遠い、終電の時間が迫っている、納期が迫っている、機嫌が悪い
そんなときでも読んでももらうための最初の一文、タイトルとは?
ここでまた ベストセラー本に学ぶ(先が読めない展開、謎、テンポ、センス)
角田光代『キッドナップツアー』「五年生の夏休みの第一日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。」
太宰治『パンドラの匣』「君、思い違いしちゃいけない。僕は、ちっともしょげてはいないのだ」
中島らも『お父さんのバックドロップ』「やっぱり空手だよね」
コナン・ドイル『ボヘミアの醜聞』「シャーロックホームズにとって、彼女はいつも「あの女」である」
『デスクリムゾン』「それは10年前であった…」
で、門さんが即興で作った 『理不尽』「俺の毛を返せ」、『ときめきリアルデブ』「16階から落ちても死ななかった、バウンドで大気圏突破だ!」なんかを会場の方々に担当者なら読むか読まないか判定してもらい~の
門さんは言いました「オタクは変に客観的なんだ」そこに米光さんが「おかしなこと言ってる自分を斜め上から観てる自分がいるよね」とたたみかける
そうです、説明する対象に愛があるなら、客観性を持って、相手のことを考えて伝えなきゃ伝わらないんだよおぉぉ!
以上、メモ書きが雑だし記憶にあやふやなところもあり、内容とお話しされた方が合っているか不確かですが、後半に続きます。
休憩中、米光さんにゲームの黄金期は私よりちょっと上の世代で終わったイメージがあると話したら、当時の隆盛が異常だっただけだよ~と言われ、モヤモヤ。来場してた友人に、今の日本のRPGつまんないって言われてるけどなんで? って訊いたら、今は海外物がヒットしてるからですよと回答してくれて、ちょっとすっきり。
by boushiseijin | 2014-06-08 18:46 | from tokio