僕らはもう、一人じゃない? デビクロくんと槇原敬之と小沢健二
主人公は漫画家を目指しているのか趣味なのか、自分でもよくわからないような、公私ともに優柔不断なゆるオタの書店員・山本光。(大学では漫画研究会に所属。)本気で人を好きになったこともなかったくせに、ある日ドラマみたいなきっかけで一目ぼれの恋に落ちた!
恋のライバルは売れっ子漫画家、ファッションもイケてる。なのに商業ベースの仕事にウンザリして、主人公を羨んでいるらしい。クリスマス商戦で大物ジャニーズ二人、人気女優二人投入してるこの映画がね! っていうわかりやすい映画界パロディか自涜か。
主人公を演じる相葉雅紀は今年32歳。この年頃なら、この製作会社でこの協力企業で、この映画どこにどれだけお金かけてどこで人が動いてるか検討つくっていう人は少なくないはず
相手役を演じた韓流美女ハン・ヒョジュの首元にチラリ見える、ティファニーの馬蹄型ネックレス。そういえば新宿伊勢丹も人でにぎわっていたし、ティファニーの路面店もいつもより存在感増してたような…
映画の「ミラクル」はクリスマスイブ(の空気感)と雪が引き起こすっていうのは、耶蘇教と商業と天地の神がいっしょくたになって人の気持ちや行動を動かすっていう、わかりやすいイメージ。
ちょいちょい僕の心のやらかいとこを♪チクチクしながらも、全国のイルミネーション風景(天下のLEDだぜ!)とともに心温まる映画でしたが、今年は憲法解釈問題とか解散総選挙の発表もあり、ラブ&ピースとか言ってる場合ではない
続いて若手イケメン俳優の筆頭、福士蒼汰起用で人気のドラマ『きょうは会社休みます。』
このドラマの主題歌が槇原敬之『fall』。ほんわかテイストのドラマに彩りを添えるような、軽快なポップチューンだ。
で、この『fall』の歌詞、ちゃんとドラマの設定・シーンを踏まえながらもどうしても小沢健二『ラブリー』や『東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディーブロー』を想起させる。バブルははじけたのに、妙な空気感がまだ漂っていた20年前の…
しかも、ドラマのタイトルでもあり『fall』の歌詞にも出てくる「ずる休み」って、槇原は20年前『ズル休み』を発表してるじゃないか! (著作権の関係で歌詞のコピペができないので、ぜひ検索してごらん下さい。)
バブルがはじけ皇太子が結婚し、20年前から「核家族化」、生活は向上したけれど、「不安の時代」はじわじわと空を覆い、今やそれが普通になった。
20年前小中学生だったら僕らは、いまや子どもがいたりいなかったり、いっぱしの大人になりかけていて、雇われてたり起業してたり、何のために働くか悩んでたり悩んでなかったり まだサザン聴いてたり
あの日あの時あの場所で君と会えなかったらとかは思わないけど、いろんな人に会って、映画の見方や歌詞の読み方が変わって増えて
自分のために責任を持つことが、誰かのためににつながっていたりする。
by boushiseijin | 2014-11-25 16:50 | from tokio