カテゴリ:rebirth( 10 )

邯鄲

 永い夢を見た。

 女は長いこと男に会っていなかった。男の書いた物語で、男の無事を知った。

 もうずいぶん前、男は女の夢を見たと言っていた。女はよく男の夢の中に出てきていた。男は押し車を引いていた。女は男の前を歩き、男は川沿いに続く桜並木の向こうにいるはずの女を呼んだが、女は霞に消えていた。


 女も夢を見た。七色の龍が、祭り囃子に乗って飛んでいった。龍の背中に男が見えた気がした。

 五色の象はゆっくりと歩いていた。

 家の前に小さな家守を見つけた。

 芝居を観に行った。髪結いの女が、口のきけない子どもを一人で育てる筋書きだった。髪結いの女は、久しぶりに恋に落ちて、これ以上ないほど幸せだった。家に帰ると、友達に預けた子どもが池にはまっていた。女は口をきかなくなった。


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男が夢から覚めた。夢の中の女は、また恋に落ちるだろう。男は夢の中で女からもらった御守りを見つめてみた。

探してもいなかった女は、上にいるような気がした。


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by boushiseijin | 2015-02-11 23:24 | rebirth

みのもんたの人生相談と、『晩春』、『かぐや姫の物語』の死亡予告

 みのもんたさんが司会を務める番組に、「ちょっと聞いてョ! おもいッきり生電話」という人気コーナーがあった。

 みのさんと共に、ゲストが視聴者の相談に乗り、相談内容と問題点をまとめ、現状に対する回答として、いくつかの選択を用意する、といった内容だ。

 
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 ある回では、夫からの家庭内暴力に悩む(離婚すべきか否か)相談者に対して、みのさんは「(暴力を振るわれるのは)あなたにも原因があるよ」と言い放った。

 これを観ていたうちの祖父は、「みのもんたはときどき間違ったことを言う」と言ったのだが、「暴力を振るう方が悪い、暴力を振るわれるあなたは何も悪くないですよ」と答えたところで何も解決しないのだ。

 相談者は、夫と物理的に距離を取り、接触しなければ自分が危害を加えられることもないとわかっている。

 相談とは、「聴く」ことによって成立し、相手の言い分をすべて否定すればそれは成り立たない。
 相談者が「矛盾する思い」を聴いて欲しいのであれば、それを整理、反復すると、「あなたにはこういう考えと、一方でこうした考えがあり、どちらも理解できます。そこで矛盾が生まれるのですね。だからお悩みなのですね」と、なる。

 相談内容と問題点を整理した後、何をするか選択するのはもちろん当事者、相談者だ。

 もし相談相手に自分の考えを否定され、相談者からすれば「間違った意見」を言われたとしても、それによって自分の思いがわかる。

 相談に乗る側、カウンセラーのすべてを擁護するわけではないが、聴いて欲しいと請われ、話を聴き、相談内容をはき違えてしまうことや、相手の言うことを否定しまうというのは、ままあることだ。
 カウンセラーを職業にしているものにとってはあってはならないことだが、絶対に起こりえないということもない。


 ただ、互いに成人で、親しい友人同士であれば、耳の痛くなるような反論を受け入れ、向き合わねばならないときもあると言いたくなることもある。それもまた、本人に委ねられてはいるのだが…



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 ところで、先月高畑勲監督『かぐや姫の物語』を観た。映像はとても美しく、おそらく素直に観ても、深読みしても楽しめる作品になっている。と同時に、文法上新しい要素はなく、ブルジョワを超える存在という以外はまさに原点回帰と、なしうる技術の結晶と言ってよかったのではないだろうか。

 そうした意味で、この作品は高畑監督が「私たちは死んでいくものです」と宣言し、「生きていくもの」たちにバトンを渡したのだと思っている。

 これは小津安二郎『晩春』において、(単純に観れば)近親相姦に似た関係であった父と娘の関係が終わりを迎えるのにも似ている。「父」はすでに「娘」を作り、生殖の役目を終え死に向かっている。だからこそ、自ら「私はもう死んでいる」と引導を渡し、娘には新しい関係を築いてもらわねばならなかった。


 かように、「命のバトン」は明解である。


 しかしみのもんたがいなくなったら、私たちは誰に叱ってもらえばいいのだろうか?

 古くてダサくて、でも結構語りやすかったものがなくなったら、何を語ればいいのか、これからどう新しいものを作ればいいのだろうか?

 幸か不幸か、私たちの中にはまだまだ古くてダサいものが残留している。


 2013年のファッションは、ブレードランナーと80'sだった。

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 2014年ファッションは、絵画とスクリーン、コズミック、ポップスター。人間は背景=環境であり、また仮装し表現する主体でもある。


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 渋谷慶一郎氏が2020オリンピック東京開催決定に際し、「ヤッテ」から「キメる」と言ったことの後追いでもなんでもいいから、とりあえず入れるだけじゃなく「出したり」「作ったり」していこう。
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by boushiseijin | 2013-12-28 14:17 | rebirth

彼女は僕を愛していた

 本当のことはもちろんわかっていた。

 彼女はあまりに優しすぎた。 僕のために苦手な料理もしてくれたし、僕の役に立つと思えば何でもしてくれた。後で知ったことだが、彼女は僕以外のありとあらゆる人の前で、僕のことを褒め称えていた。 あの人は志が高くて努力家だから、きっとそのうち有名になる、と。

 結果として、僕は彼女を利用しただけだったのかもしれない。彼女の知人たちによると、彼女は女性だというだけで、あるいは体が弱かったり人と少し意見が違うことで仕事を認められなかったそうなのだが、その意見はなるほど的を得ていることもあり、少なからず僕の参考になった。

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 もちろん僕に妻や娘はいない。彼女は去ってしまったから。

 どこか浮世離れしたところがあるから、急にいなくなってしまうような気がしたこともある。

 それでもまさか、本当に消えてしまうとは思っていなかった。

 今思うと、彼女が僕のためにあんなに必死に頑張っていたのは、時間が限られていたからなのだろうか。

 
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 実際僕はその後、彼女の言う通りたぶんそれなりに有名になった。
 彼女が残した絵や手紙を見ると、彼女は元の世界へ呼び戻されて行ったのだと思いたくなる。そこはこの世界とつながっているのだけど、僕には到底たどりつけない。彼女はきっと花と共に笑っている。

 
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by boushiseijin | 2013-12-18 00:49 | rebirth

僕と娘

 担当医は時期尚早ではないかとぼやいていたが、僕は退院することになった。先生は、妻と娘が夜にだけ現れるのは問題だと言っていたが、僕は異常ではないし、やらなければならないことが色々あるのだ。

 実は、僕が企画に参加している、国民の幸福指数を上げるためのプロジェクトで問題が発生してしまった。僕たちの企画では、幸福感度を上げ、仕事の作業効率や健康維持につなげることが主眼だった。そこで、生活の質の向上のために、理想の家庭を実現させればよいのではないか、ということで、各人の記憶データを元に理想の家族イメージを作り、脳にその記憶を植え付ける、さらにはそのイメージを現実として認識させるシステムの開発に成功した。起床時=起動時にはまた新たな記憶や情報が付加され、予測不可能な「現実」を体験することができる。

 むろん予想はしていたが、被験者の中に作られた「現実」の認識と、本物の現実の区別がつかなくなる者が出てきてしまったのだ。そうした人たちには、再び本物の現実を現実として認識するためのプログラムを用意した。しかし、このプログラムを経ても、どうしても過去の理想的な「現実」の記憶から逃れられないのだ。

 これをどうにかしない限り、僕の企画はイメージと現実の区別をつかなくする、少子化を加速する、実用化できないものとして却下されるだけだ。


 最近はいくら考えてもこの悩みから抜け出せず、僕は投げやりになってつい娘に愚痴ってしまった。

 「どうすればいいかパパには全然わからないよ…」

 
 「じゃあねえ、仕方ないから、目の前の現実が自分の理想であるかのように錯覚させちゃえばいいんじゃない? どこにでもいる十人並みの女性が、絶世の美女に見える、この世に一人しかいない、自分にとっての運命の人に思える。 ロマンチックでしょ? 無理やり現実を理想と同じだと思わせればいいのよ」

 
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 娘のアイディアは、少しこちらに罪悪感を抱かせるものではあったが、なんとなく腑に落ちた。
まだ七歳になったばかりだというのに娘は理知的だし、妻に似てかわいいし、僕の現実は本当に充実していて、世間様に申し訳ないような気がする。
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by boushiseijin | 2013-12-12 14:54 | rebirth

奇妙な生活~僕と妻と娘

 昨夜偶然にも妻と娘の会話を盗み聞きしてしまった僕は、妻と娘に愛されていることを知ってすっかりホクホクしていた012.gif あの二人、なんだかんだ僕のことが好きなのに、面と向かっては照れて言えないだけなんだな。

 上機嫌で帰宅すると、珍しく妻と娘の姿がない。

 テーブルには、僕のぶんの夕食が用意されていた。

 
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 よく見ると、ベッドに手紙と掛け軸のようなものが置いてある。 どれどれ、封筒を開けて読んでみる。


 愛する夫、○○様

 突然こんな手紙を差し上げねばならず、申し訳ございません。ある程度任務が終了したため、我々はこちらを去らなければなりません。 心配しないで下さいね。私たちは大丈夫です。
 短い間でしたが、私は本当にあなたの全てが好きでした。 これからあなたの前に、もっと素敵な人が現れるかもしれません。そのときは、私たちのことなど忘れて、どうぞその方と幸せになって下さい。
 もし私のことが忘れられず、会いたくなったら、いつでもこの絵を見て私を思い出して下さい。

 千年後と言わず、百年後の来世にまたお会いしましょう。

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 ふむ、ずいぶんと奇妙ないたずらだ。料理が冷めていないので、二人ともどこかに隠れているのかな?
 僕は風呂場やクローゼット、ありとあらゆる所を探し、妻と娘を呼んでみたが、彼女たちはどこにもいなかった。僕はしかたなく、冷めないうちに夕食を食べて、シャワーを浴び、床に就いた。


 翌朝も、数日が経っても、彼女たちは戻って来なかった。念のため、警察に相談してみたが、ろくに相手にしてくれず、しつこく詰め寄ると専門家に訊いてみると言って、精神科を紹介してくれた。

 僕は病気ではないので精神科を受診しても仕方がないと思ったが、職場には病んでいる人が多く、精神医学には少し興味があったので、軽い気持ちで病院に行ってみた。先生は、警察と違い親身になって僕の話をよく聴いてくれた。「急に奥さんと娘さんがいなくなって、興奮、いや混乱していらっしゃるんですね、お疲れなんでしょう。嫌でないのなら、少しここに泊まってお休みしてみませんか」と申し出てくれた。仕事があるので気が引けたが、上司に連絡すると、数日間なら有給休暇も使えると、快諾してくれた。

 ここでは、6:30に起床してラジオ体操、7時に朝食、12時に昼食、17:30に入浴、18:30に夕食、22:00消灯、就寝と、とても規則正しい生活を送っている。みんな優しくしてくれるし、何より、22:00の消灯の後、いなくなったはずの妻と娘が僕の前に現れるのだ! どういうわけか、夜が明けると彼女たちはまたいなくなってしまうのだけど、僕はとても充実した日々を送っている001.gif
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by boushiseijin | 2013-12-06 15:56 | rebirth

妻と娘

 「ママはどうしてパパのことが好きなの? ママくらい美人なら、ほかにもっとかっこよくて賢くてお金持ちな人いくらでも選べたでしょ? なんでパパみたいに平凡な人を選んだの?」

 娘の他愛ない質問に、私はいつになく真面目に答えようとしていた。

 「かっこよくて賢くてお金持ち? そんなことはどうでもいいのよ。 まあ、それなりにお金がないと生活に困るし、生きていく上で知恵がないとまた困るけどね。 そうねえ、強いて言えば、平凡なところが好きなんだわ」

 「ずっと昔、ママはとても偉い人の奥さんだったことがあるの。聡明で立派な方だったけれど、ものすごく偉くなると、どこに敵がいるかわからないものよ。その方は、いつも立派なことばかり仰っていた。人間て、自分の嫌なところや弱いところを人に見せないでいると、疲れてしまうのね。私はあの方にとって、初めて自分の弱いところを見せられる人間だったのよ」

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 「本当はあの方だって、自由に野山を駆けたり、友達と酒を酌み交わしたりしたかったはずなの… でも所詮、そんなことができるのは歌や書の中だけだった」

 「そんな人の妻でいると、自分だってかごの鳥のようなものだわ。 久しぶりに実家に帰ってみれば、近所の人から好奇の目で見られて、ゆっくりしたくても、夫の心の拠り所は私だけ、すぐに元の生活に戻らなければならない」

 「欲しいものがすべて手に入るような生活をしていても、自由がないって辛いものよ。そんな生活はもう二度としたくなかったの。 それに、あの方は誰も愛することができなかった。私は花と謳われたけど、私は花ではないもの。あの方が愛でたのは、どこにもいない幻の花よ」

 「だから、パパとの今の暮らしは平凡だけど、ママにとってはとても贅沢なものなの。パパはちょっとしたことで愚痴を言ったりするけど、根は心の清らかな人よ。真面目で誠実だし。ママはね、パパの好きな食べ物を作ってパパが喜んでくれたとき本当に幸せなの。パパは、ママのおかげで毎日頑張れるって言ってくれるし。もしかしたら、ママはパパの才能を引き出す力があるのかもしれない。 でも才能なんてなくてもいいのよ」

 「つまりママが言いたいのは、人を好きになるのに理由なんてないってこと!」

 「ふっう~ん、 でもね、パパが一番好きなのはママじゃなくてわたしなんだよ! おおきくなったら法律を変えてパパと結婚するの!016.gif
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by boushiseijin | 2013-12-05 22:34 | rebirth

今日は鍋

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僕 「ただいま~」 「今日は夕飯なに?」

妻 「今日は寒いからお鍋にしたの。楽だし!」

 「それよりあの子また本読んでるんだけど、パパなんとか言ってあげて」

 「本ぐらいいいじゃないか…」「どれどれ、何読んでるんだ?」

娘 「北方に佳人有り。…一顧すれば人の城を傾け、再顧すれば人の国を傾く」

   「漢書 外戚伝です。」

 「ふうん、ずいぶん難しい本読んでるんだな…009.gif」 娘はまだ6歳だ。

 「だって私、ママみたいになりたくないの! ちょっと人より美人てだけで、わがままで、玄宗の寵妃だったのも単なる過去の栄光でしょ! 今はパパみたいに平凡な人と結婚して、結局人より秀でてるのは顔だけ!」

 「うむ、気持ちはわからなくもないが、ママに失礼だぞ」 妻は楊貴妃だが、どういうわけか、いつのまにか僕の家にいて妻をやっている。いや、どういうわけか僕の家に楊貴妃がいて、妻だと言っている。

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 「ぐだぐだ言ってないで、食べるわよ~」「この子最近意味のわからないことばっかり言うから、パパもまともに相手しなくていいの!」

 「この前なんかね、パパは私に優しいしおもちゃも買ってくれるけど、私が欲しいのはそんなものじゃないって」

 「たとえば棒を3本渡して、何通りの遊びが考えられるか、1枚の紙と鉛筆を渡して、何通りの遊びが考えられるか、ルールを自分で考えたい。またそのとき脳のどの領域がどのように活動しているか知りたい。」

 「保育園でもそんなことばかり考えてるんですって。子どもは子どもらしくしてたらいいのにね。」
 「昔から、女は愛嬌男は度胸って言うでしょ。そんなんじゃ将来モテないわよ。」

 俺が望んでいたのは、こんな家庭ではなかったはずなのだが…008.gif
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by boushiseijin | 2013-12-05 02:05 | rebirth

ざっくりと 『かぐや姫の物語』の考察 また観よう(´-`).。oO

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 先日、高畑勲監督『かぐや姫の物語』を観てきました。
 聞き逃してしまった部分もあると思うので、覚えている範囲での考察になりますが、DVDが出たらまた観直してみましょう。音楽や映像についてもきちんと考察すべきです。

 作中の「過去のすべてが今のすべて」 という歌詞からもわかる通り、こちらは≪かぐや姫の過去の過ちが今の罰につながっている≫というメインテーマに、≪人類の歴史の総体が今・現在である≫ということが含まれているんですね。 過去、今があって「未来」という言葉が出ないあたりは、これからの未来を観客に考えさせるために、委ねている感があります。

 高畑監督が、本筋は変えずに と仰っていたので、原作『竹取物語』に忠実なのかと思ったら、誰もが知っているようなエピソードは入れておく、といった感じですね。

 奥行きのある画面は、いくつもの絵を重ねて生まれるそうで、これでは制作に年月もかかるはずです。スクリーンの重なる舞台背景や、襲の色目を連想させます。この技法はこの作品において最もその効果を発揮しているでしょう。

 原作を読んでもわからない「昔の契り」、かぐや姫の前世での約束、宿縁がなんであったのか、その解釈を入れてみたようで

 その契りがなんであったのか (この世に)生きること (この世での)幸せ とは何かを考えさせる話でした。
 かぐや姫にはこの世に帰る場所もなく、不自由な身でありながら自由に≪生きる≫少女ポリアンナのような発想とは対照的です。

 かぐや姫が御簾の内にまで入ってきてしまった帝の前に再び姿を現すところは、どうも帝に同情的です。置かれた境遇から逃げようもない身の上に、共感しているようにさえ思えます。(帝と契って月のものが来なくなったんじゃないかと思った。)

 原作の『竹取物語』では、「今はとて 天の羽衣着る折ぞ 君をあはれと思ひ出でける」と言い残し、天に帰って行くかぐや姫

 「逢ふこともなみだに浮かぶわが身には死なぬ薬も何にかはせむ」 と涙ぐむ帝でしたが、この不死の薬の件も『かぐや姫の物語』には出てきませんでしたね。

 生まれ育ったところの幼なじみが待っててくれたり会いに来てくれたらいいのにと思っても待ってないし、来ないし、女御入内も嫌だし

 もー無理や!033.gif 父HELP! ってなって、月に帰る。かぐや姫にはできても、普通の人には無理ですね。 この頃から男系相続になって、女性の自立は厳しいですね。

 仏門に入ればよかったのでは、遊女になればよかったのでは、入内してライバルはどんどん消して実権を握ればよかったのではとも思いましたが、そうすると、物語が成立しないし、私基本世間知らずのいい子なので、難しいだろうな~。

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 途中で翁がこの国での幸せとか語り出したあたりから急に現実的というか、現代の語り口が入って、かぐや姫が月から眺める地球なんて、球体ではなく楕円形で、絵のタッチも変わって科学の世界観みたいになってきてます。

 地球に生まれた人が月を恋うことはあっても、月に生きる人が地球を恋うことは実際にはないわけですが、転生を願ったり、未来を想うことが今頑張る原動力になったりもするでしょう。

 かつてこの世で辛い思いをして月に帰ったかぐや姫も、 今の世なら男性に構わず誰にも生き方幸せのあり方を押し付けられず、自分の道を生きられるかもしれないのです023.gif(そしてなお生きるは難し)
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by boushiseijin | 2013-12-03 23:31 | rebirth

覚書 心理学・精神医学の功罪

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 でね、日光の猿のお母さんがしてたみたいに遠い未来を見ても何があるかわからないから、本人(子ども)にやらせる、自分の人生を歩ませるしかないと思うの。





 人は自分の夢を誰かに仮託したり、他者をして自己を見たりまた、イザナギ・イザナミが鶺鴒の交尾を見て交接を学んだと言うけれど、じっさい鳥の交尾見ても自分らと違うからやってみにゃわからんでしょ! って

 そうそう、この間たまに来店するコンピューター・アートをやってるとかいう美大の院生さんが、「人はなぜ花見をするか」っていうのを考えてたらしく、私はそのとき「絵巻みたいに自分たちの酔態を観たいんじゃないでしょうか」って言って みんなして花見をする 花に酔うってことは、自己と他者の境界が曖昧になると思ったのね

 それを毎年繰り返す、それは今現在も行われている、死と再生が、顕著に垣間見える(見られる)ときであって

 無常と宇宙なのだと

 私はあまり「死」を恐れてはいないけれど、ひとまず生きている間にしかできないこと・感覚があり

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 それは心を痛めたり、誰かの幸せを喜んだり

 まさにそのときの会話であったり (3人でネロダヴォラ3本空けてくれた) 最後に来た人は、イタリアに長く居たらしく、テンション高い(感じのワイン)が好きで、向こうだと仕事の契約の前に足腰立たなくなるほどぐでんぐでんに飲まされるらしい020.gif (その日の昼間も、パートのおばちゃんが孫連れた若いおじいちゃんにランチのラストオーダー取りに行ったらもう要らないと言ったのに、私が通りかかったら「やっぱりもう一杯068.gif飲もうかな」と言い出した ただの自慢066.gif
 
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 デューラーの絵や、ボタニカルアートの技法発見した人すごいなあって思ったんだけど、絵が先なのか政治が先なのかわからなくなったり、芸術は人を傷つけないのかと思ったら利用されたり

 源平の合戦の頃から 人はただそれが終わるのを待つしかなかったり

 寺社仏閣で集会したら、幕府を脅かす危険ありと見せしめに僧侶や神主が処刑されたり、みんな大変な中生きてきたのね


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 仏教では 普遍的な真理を「勝義諦」 世間一般における真理を「世俗諦」 と呼ぶ

 遠いようで繋がっていて 「死」にしても「再生」にしても同一言語内でも意味内容は限定的でなく安定していないから、翻訳はなおさら難しくて

 とにかく、心理学や医学の言う便宜上の分類や用語には惑わされないで下さい。

 なんか、画像おっきくなっちゃったぁ
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 私は愛する人のために美しく優しくいましょうっと
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by boushiseijin | 2013-04-11 13:29 | rebirth

revelacion 私との対話

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 人はいつもそこに自分を見る


 人はいつもそこにあなたを見る


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 ああパニュキス もちろん君はぼくが好きさ 
 ぼくらは一緒に暮らし 歳も同じなんだから
 ごらん ぼくはこんなに大きくてハンサムだ

 きのうぼくは小山羊と並んで立ってみた
 ポリュデウケスとアテナ女神に誓って
 小山羊の角の先っぽは ぼくの頭までとどかなかった

 輝くように青くきれいな黄金虫のために
 ぼくはくるみの殻で安全な隠れ家をつくった
 黄金虫は羊の毛のベッドで眠っている
 そしてぼくはそれを君にあげるよ

 今朝ぼくは浜辺の海藻の中で
 きらきら光っている大きな貝殻を見つけた
 ぼくらはそれに土を入れて花を咲かせるんだ

 ぼくらの池に木の皮を浮かべて
 君に大船団を見せてあげよう

 うちの番犬はすごくおとなしい だから夕方にはいつも
 ぼくは君をふんわりと犬の背に乗せてあげる
 そしてぼくは先に立って歩きながら
 この静かな馬を引いてぼくらの家まで帰るんだ

 アンドレ・シェニエ

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 あなたが苦しいとき私はいつもここにいて

 暗い道で迷うときは手を差しのべますが 道を選び 踏み出すのはあなたです

 喧噪の中に静寂を見るとき それはあなたを阻害しません

 仏陀は、贈り物を相手が受け取らないとき贈り物は誰のもとに帰るか問うた


 すべてはあなたと、あなた自身とのことだったのです

 あなたがあなたを愛し救うことは、世界を救うことです。


 
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by boushiseijin | 2013-04-11 10:49 | rebirth