絶品ふわふわかき氷と、大人の愛
雑誌の写真で見た通り、繊細にまっすぐ欠かれた氷が小さな器にこんもりと盛られて、どこから手をつけたらいいかわからない彼を盛りつけるさまを考えるだに小憎らしい。口に入れるとふんわりと消えるそれは、「時」にも似た捕まえられぬものだった。
前回も書いたように、あんなにも執着を持っていた相手に「あなたはとてもいい父親だ」と伝えたかったり、あるいは何がしたいのかどうすべきなのかわからないであろう人が、面白くもない目の前のことをやっているのを見てそれって結構すごいことだと思う。「どうすべきだ」があってもままならない人ばかりで、それに向かって苦しんでいる人はすべて愛すべき人なのだ。 (『すべて愛するものたち』)
by boushiseijin | 2014-08-16 02:32 | life